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漢方医学について

BY: 大久保 愛

2023/04/03

漢方医学では、体の分析方法として「陰・陽」「気・血・水」「五行」など様々な方向から、ピントも変えてあらゆる可能性の仮説をたて物事を分析する方法をとります。

その結果として、古くから季節ごとであったり、環境の変化による心と体の傾向や食べるとよい食薬やセルフケア法などがある程度決まっています。

古代には現代のように文明が発達していないので採血し分析したり、画像診断するような技術がなかったり、一つの成分を精製した医薬品も外科的に処置する能力もなありませんでした。そんな中、当時の人たちがどうにか健康に生き抜くために自分の治癒力をアシストする形をとるように編み出した先人の知恵が漢方医学です。

何千年もの間、幾度となくトライアンドエラーを繰り返し、現代にまで受け継がれる漢方医学は、東洋医学の中でも唯一医薬品の地位までも獲得し信頼を得ているという伝説級の発展を遂げている存在と考えることができます。

■体の異常を【病気】と捉えるか【防御反応】と捉えるかの違い

私たちの体は、過酷な生き方をした場合に防御反応として、体の機能がいつもとちょっと違う働きをすることがあります。これに対して、【病気】と思うか、体の【防御反応】と思うかによって治療方針が変わってくるのですが、漢方医学は後者の防御機能と考え、自分がもつ治癒力を高めるようアシストするものです。

古代の偉人たちの知恵は、経験則であるからこそ現代的に根拠のないものも完全否定されることなく受け継がれてきています。そして、この可能性を今後の予防医療のアウトラインとして、現代の予防医療でなぞっていくように、現代の環境変化や医学の発展を取り入れることで、進化していくことだと思います。

■季節で異なる漢方医学の養生

漢方医学では、自分の変化のみならず、自然界、人間関係、環境の変化など多岐にわたる事象に目を向けて分析を行ってきています。その結果として、季節ごとの理論も確立しました。そして、漢方医学では、この世の中に存在するすべてのものを5つに分けて考えます。気候は、『春・夏・長夏・秋・冬』、体質は、『肝・心・脾・肺・腎』と分類でき、それぞれが関連していると考えます。そのため、季節に応じて事前に心と体のための対策をとることができるのです。

■何事にも動じない体の基礎を構築する「気・血・水」

この世界の中には、不動なものはなく、すべてが流動的に変化しています。私たちが実感するものとしては、気候の変化、人間関係、生活環境、年齢、ホルモンの状態の変化などを感じることがあると思います。女性の場合には月単位、年単位で女性ホルモンのバランスが頻繁に大きく変動することもありますよね。

このとき、私たちは体の状態を一定の状態に保つホメオスタシスが働きます。これには【免疫系・神経系・内分泌系】の3つがお互いにバランスをとりながら健全な状態を維持しています。

これを漢方医学では【気・血・水】の3つの要素とリンクさせて考え、【免疫系=気・神経系=血・内分泌系=水】といった仮説をたてることができます。

このように古代から何千年ものデータの蓄積により構築されている漢方医学は、抽象的かつ漢字ばかりで敷居を高く感じさせてしまう印象がありましたが、現代の予防医学を取り入れることでより明確に表現ができるようになるため、現代の私たちにとっての敷居をさげることができます。

今後、予防医療として漢方医学は今まで以上に多くの人の健康を支えるために貢献するものとなることでしょう。

 

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