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食べるだけで風邪知らず!…年末年始不調にならない「最強フード」

BY: 大久保 愛

2024/12/22

 

クリスマスから年末年始に体調を崩しがちな人へ

 

クリスマスはいかがお過ごしでしょうか。

街並みは華やかに、行き交う人もまた朗らかな空気に包まれますよね。

一年間大変なことが多くても、12月が忙しくてヘトヘトでも、クリスマス前後は気持ちが緩む人も多いのではないでしょうか。

 

ただ少し気になるのは、生活が乱れ疲れたなかで楽しもうと無茶してしまうこと。

どっと疲れが出て風邪を引いてしまう場合があります。

クリスマスから年末年始のイベントが盛りだくさんなこの時期に体調を崩してしまっては、体が辛いだけではなく周囲に迷惑をかけてしまうこともあります。

そこで、今週は盛りだくさんなイベントのなか、体調を保ち続けるための食薬習慣を紹介していきます。

 

自然の変化が体調に影響している

 

漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。

気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。

学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか? 

ひと月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。

 

月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。

地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。

そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。

中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。

 

つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化とさまざまなものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。

この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。

 

今週は、忙しい時に体調を崩さないようにするための食薬習慣

 

身の回りで誰かが風邪をひくと必ず風邪をひいてしまう人っていますよね。

どうして自分だけこんなに風邪をもらってしまうのか、大事な時に限って体調を崩してしまうのか、自己管理のせいなのか、周りにも迷惑をかけているのではないか…と、どんどん体調不良は心までもむしばんでいきます。

 

ただ、この時期は、寒くて乾燥した空気、いつもより忙しくて、慣れない食事をする機会が増え、さまざまな人に会い気疲れをする……と体調管理が難しくなるのは当然なのです。

常に体調をギリギリで保っている人は、何かの拍子に大切なピースが外れたかのようにガタガタと体調が崩れていきます。

 

 

これを漢方医学では、「気虚(ききょ)」と言います。

体を守ってくれる「気」が環境の要因でどんどん消耗していくこの時期。

しっかり、補給してあげることが体調をくずさないための秘訣です。

 

そこで今週食べるとよい食材・メニューは、【カボチャのシナモン煮】です。

 

食べるとよい食材・メニュー;カボチャのシナモン煮

 

カボチャとシナモンには、風邪から体を体を守る「気」を補う働きがあります。

冬至にカボチャを食べる風習もありますが、やはりこの時期にはおすすめな食材です。

 

カボチャ

カボチャには、βカロテン、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンB群などが含まれ粘膜を保護し、抵抗力を強化し、血行を促進する働きがあります。

とくにβカロテンとビタミンEの含有量は、野菜の中でもトップクラスと言われています。

 

シナモン

シナモンには、抗菌作用、体を温める作用、消化を助ける機能などがあるため、寒く食生活が乱れやすいこの時期の体調管理にはとくにおすすめです。

 

カボチャの煮物やミルク煮にシナモンをかけて食べると美味しく食べることができます。

この時期毎年体調を崩してしまう人は、ぜひ摂り入れてみてくださいね。

 

この記事を書いた人

大久保 愛(おおくぼ あい)

薬剤師、国際中医師、国際中医美容師、漢方カウンセラー。アイカ製薬株式会社代表取締役、和漢の森開発責任者、漢方生薬研究所開発責任者、一般社団法人腸内細菌検査協会理事、日本高麗人参協会代表、株式会社東進メディカルアドバイザー、高麗人参専門ブランド「DARUN」アドバイザーなど。
秋田の自然の中で薬草や山菜を採りながら育ち、漢方や食に興味を持つ。北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめ医療と美容の専門家として商品開発・ライティング・企業コンサルティングなどに携わる。漢方カウンセラーとして年間2000人以上の女性の悩みに応えてきた実績を持つ。著書に『1週間に1つずつ 心がバテない食薬習慣』『1週間に1つずつ 体がバテない食薬習慣』『心と体がバテない食薬手帳2025』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など。

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