お役立ち情報詳細
白米に混ぜるだけ!…正月太りをリセットする「最強フード」
BY: 大久保 愛
2025/01/05
正月太りでたるんだ体には、早急な対策を
今年の正月休みは、並びがよく長期休暇となる方が多かったかと思いますが、みなさん体を休めることはできたでしょうか?
ゆっくり過ごすといえば、食べて寝ることがメインとなりがちですが、お正月があけて気になるのは正月太りではないでしょうか。
カロリーオーバーに加え、いつもより動かないことで消費エネルギーが減り……体がブクブクたるんでしまうことは、ある程度仕方のないことだと思います。
1月7日は無病息災を願い七草粥を食べる習わしがあり、疲れた胃腸を休め日常へと体をリセットするためという理由もあり続いているのだと思います。
そして、七草がすぎても、いまだにグータラして食べ癖が抜けない人は、気をつけなければなりません。
そこで、今週は食べ癖が抜けず正月太りが気になる人のための食薬習慣を紹介していきます。
自然の変化が体調に影響している
漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。
気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。
学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか?
ひと月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。
月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。
つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化とさまざまなものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。
この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。
今週は、正月太り解消のための食薬習慣
毎年、年を越すたびにお腹周りが立派になってしまうという話はよく聞きます。
年々積み重なる体の重みは、加齢に伴う代謝の低下により、元に戻りづらくなります。
そこでここ数日でついた重みだけでも、遅くとも今月中にリセットしたいと思いませんか?
さらには、寒い季節に筋肉が減り脂肪をまとった体は全身を冷やし、体質までをも徐々に変化させてしまいます。
これを漢方医学では、筋肉と代謝が落ちている「気虚(ききょ)」や体に余分な脂肪がたまっている「痰湿(たんしつ)」がある状態と考えます。
そして、ずっと同じ食生活をしていたとしたら、加齢に伴い代謝は低下するので、体を動かさない限り太りやすくなりますよね。
でも、そう簡単に体を動かすタイミングがないという人は、食事を変化させなければ体は変わりません。
そこで、今週はダイエットしたいけど行動に移すことが難しいときにできる簡単置き換えダイエットを紹介します。
今週食べるとよい食材は、「気」を補うことより、デトックスを優先して「痰湿」をとりのぞくことができる【もち麦】をおすすめします。
食べるとよい食材;白米をもち麦に置き換える
方法は簡単です。いつもの白米をもち麦に代えて炊くだけです。
もち麦は、白米を炊くときに単純に足すだけでふっくらできあがります。
初めは、3割くらいをもち麦に代えてみると違和感なく食べることができると思います。
徐々にもち麦の割合を増やしてみましょう。
もち麦
もち麦には、水溶性食物繊維が多く含まれるという特徴があり整腸作用があります。
とくに、水溶性食物繊維のひとつ、“大麦β-グルカン”は粘性がありゆっくり消化管を通ることから腹持ちをよくしたり、コレステロールの吸収を抑えたり、血糖値の上昇を抑える働きがあります。
ダイエットだけではなく、生活習慣病にも効果的です。
そして、食物繊維や栄養が豊富と言われる玄米よりも、食物繊維の量も多く、糖質の量も少ないというメリットもあります。
さらに、もちもちとした食感のあるもち麦は、存在感が大きいので自然によく噛んで食べるようになるのも良いポイントです。
また、 “セカンドミール効果”といって、もち麦を食べると“次の食事までの血糖値の上昇を抑える働き”があります。
ですから、朝ごはんにもち麦を食べると昼ごはんに、昼ごはんに食べると夕飯の食事にまでダイエット効果が持続するというものです。
新年会やいただきものを食べる機会の増えるこの時期には、もち麦を多用して血糖値の上昇を抑える対策をとり、腸内環境も整え、こっそりダイエットをはじめてみてはいかがでしょうか。
ダイエットといえば我慢するものと思い、なかなかスタートできない人にでも簡単にできます。
ぜひ、チャレンジしてみてくださいね。
この記事を書いた人
大久保 愛(おおくぼ あい)
薬剤師、国際中医師、国際中医美容師、漢方カウンセラー。アイカ製薬株式会社代表取締役、和漢の森開発責任者、漢方生薬研究所開発責任者、一般社団法人腸内細菌検査協会理事、日本高麗人参協会代表、株式会社東進メディカルアドバイザー、高麗人参専門ブランド「DARUN」アドバイザーなど。
秋田の自然の中で薬草や山菜を採りながら育ち、漢方や食に興味を持つ。北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめ医療と美容の専門家として商品開発・ライティング・企業コンサルティングなどに携わる。漢方カウンセラーとして年間2000人以上の女性の悩みに応えてきた実績を持つ。著書に『1週間に1つずつ 心がバテない食薬習慣』『1週間に1つずつ 体がバテない食薬習慣』『心と体がバテない食薬手帳2025』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など。
451 VIEWS
Search
タグ