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風邪を引かなくなる!…不調を感じたら即食べるべき「最強フード」
BY: 大久保 愛
2025/01/13
風邪をひかずに冬を乗り越える
お正月休みが明け、ほどよく連休もはさみ、一年がスタートしましたね。
このまま、今やるべきことを順調にこなし飛躍の年にしていきたいですよね。
ただ、乾いた空気のなか、人の多い場所に行く機会が増える1月。
気になるのはインフルエンザや風邪ではないでしょうか。
咳やくしゃみをしている人を見かけるとうつるのではないかと心配してしまいますよね。
そして、喉からひく風邪は長引きやすく日々の生活にも支障がでてきてしまいます。
さらに、そのまま花粉のシーズンになると風邪なのか花粉症なのかわからない不調に常に悩ませられる人も増えると思います。
そうならないためにも、今週は、風邪に負けない食薬習慣を紹介していきます。
自然の変化が体調に影響している
漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。
気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。
学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか?
一か月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。
月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。
地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。
そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。
中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。
つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化とさまざまなものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。
この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。
今週は、風邪をひかないための食薬習慣
周りに風邪をひいている人がいると必ず風邪がうつるタイプの人っていますよね。
免疫力が低い、粘膜が弱い、疲れやすい、冷えやすいなどいずれかの体質を持っているのだと思います。
ですから、風邪をひいていない元気な時の生活で体質を変えていくことが必要になります。
何もせず、具合が悪いときだけ薬をのんで治しているだけでは、体質は変わりません。
基本ですが、日頃から胃腸の調子を整え、冷たい飲食物はさけ、糖質と不要な脂質は控え、タンパク質、食物繊維を意識的にとることが大切です。
タンパク質と食物繊維を意識するとビタミン、ミネラルなども一緒にとり入れることができます。
そして、今の季節といえば乾燥した空気が特徴ですが、風邪予防のためには粘膜や免疫を強化し、抗菌、抗ウイルス、抗炎症作用のあるものをとり入れることが大切です。
この力を漢方医学では、「気(き)」の一種である「衛気(えき)」と呼びます。
そこで、今週は「衛気」を補う風邪に負けない食薬習慣を紹介します。
食べるとよい食材は、【れんこん&シソ(大葉)】です。
食べるとよい食材・料理 レンコンのきんぴらに大葉を添えて
今回は、防御機能を強化する「衛気」を補う食材です。
ちょっと体調があやしいなと思ったら食べてみましょう。
きんぴらではなくても、鶏ひき肉とレンコンをまぜてハンバーグを作って大葉を添えたり、生姜をたっぷり入れてレンコンスープを作ったり、なんでもおかずに大葉を添えたりと、好きな方法でとり入れても大丈夫です。
レンコン
レンコンは、民間療法でも喉の風邪に良いとされよく食べられている食材です。
ビタミンCが豊富で加熱しても損失が少ない特徴があります。
また、抗炎症作用があったり、アレルギーの原因であるヒスタミンを抑制するタンニンなども含んでいます。
シソ(大葉)
大葉は、抗炎症、咳止め、発汗解熱、整腸などの働きがあり古くから漢方薬にも使われるものです。
風邪のひき始めに使われる香蘇散という漢方薬には、生姜とみかんの皮などと一緒に大葉も含まれています。
また、大葉には、香りの成分のペリルアルデヒドという成分が含まれていますが、強い抗菌作用があり風邪や腸炎などにも役立ちます。
他にもロスマリン酸という成分が含まれアレルギーを抑えるのに役立ちます。
風邪予防といえば、マスクに手洗い、うがいがスタンダードだと思いますが、食べ物も内側から作用して強い味方となってくれます。
今回の組み合わせは、風邪と花粉両方の対策になるので、これからの時期、体調を崩しやすい人は取り入れてみてくださいね。
この記事を書いた人
大久保 愛(おおくぼ あい)
薬剤師、国際中医師、国際中医美容師、漢方カウンセラー。アイカ製薬株式会社代表取締役、和漢の森開発責任者、漢方生薬研究所開発責任者、一般社団法人腸内細菌検査協会理事、日本高麗人参協会代表、株式会社東進メディカルアドバイザー、高麗人参専門ブランド「DARUN」アドバイザーなど。
秋田の自然の中で薬草や山菜を採りながら育ち、漢方や食に興味を持つ。北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめ医療と美容の専門家として商品開発・ライティング・企業コンサルティングなどに携わる。漢方カウンセラーとして年間2000人以上の女性の悩みに応えてきた実績を持つ。著書に『1週間に1つずつ 心がバテない食薬習慣』『1週間に1つずつ 体がバテない食薬習慣』『心と体がバテない食薬手帳2025』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など。
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