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足のむくみ解消に!…老廃物をスッキリ流す「お助けフード」

BY: 大久保 愛

2025/05/12

 

足がむくんでいませんか?

 

突然ですが、毎日何歩、歩いていますか? 

新年度が始まり、何かと慌ただしい日々が続いていて新しい生活リズムにまだ慣れず、ふと気づくと運動量が減っていたり、座っている時間が長くなっていたり…新しい環境に慣れるまでは、家に帰るとついソファでゴロゴロ…

そんな毎日が続くと、自然と体はむくみやすくなり、気づけば体型も変化しているかもしれません。

今週からは、夏を思わせるような暑い日もあり、外出時にはパンツスタイルよりスカートを選ぶことも増えてくるかもしれません。

そして、春はおしゃれが楽しい季節でもあります。

 

いつもの感覚でおしゃれなスカートを履くと、スカートの裾からは立派な大根足が…

なんて自分のコンプレックスがひとつ増えてしまうこともあるかもしれません。

そんなことにならないよう、今週は、足のむくみを解消しデトックスを促す食薬習慣を紹介します。

 

自然の変化が体調に影響している

 

漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。

気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。

学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか? 

一か月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。

 

月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。

地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。

そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。

中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。

 

つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化とさまざまなものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。

この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。

 

 

今週は、足のむくみを解消しデトックスを促す食薬習慣

 

新年度が始まり、生活リズムが大きく変わるこの時期。

気がつけば一日の運動量が減っていて、足のむくみや体の歪みを感じている方も多いのではないでしょうか。

 

一方で、5月は少し風が強い日もありますが、心地よいポカポカ陽気が広がる過ごしやすい季節です。

 

ただ、漢方ではこの時期を「肝風(かんぷう)」の季節と捉え、『肝』の働きに負担がかかりやすいと考えます。

頭痛やめまい、イライラなどの不調も出やすくなるため、注意が必要です。

そこで今週は、『肝』の働きをやさしく支えながら、水分代謝をあげ老廃物の排泄を促す『脾腎(ひじん)』の働きも支える食薬習慣をご紹介します。

今週食べるとよい食材は、【えのき×薬味】です。

 

今週食べるとよい食材:えのき×薬味

 

春に採れる山菜は、デトックス作用が高いと言われていますよね。

春には、フキノトウ、たけのこ、わらび、こごみ、うどなど山の幸をたくさんいただくことができます。

ただ、アクを抜いて調理して、となんだかハードルの高いイメージもあるのではないでしょうか。

そこで、その代用として、むくみやデトックスに役立つ食材が、えのきです。

むくみが気になる人は、お味噌汁や炒め物などさまざまな料理に活用してみてくださいね。

 

えのき

えのきは、むくみの解消につながるカリウムが豊富です。

また、糖質や脂質の代謝に必要なビタミンB群、免疫を強化するビタミンD、腸を整える食物繊維などの栄養が豊富です。

体をデトックスしながら代謝をアップさせてくれる、『脾腎』を支えてくれる食材です。

 

薬味

薬味には、ショウガ、ニンニク、コショウ、唐辛子、ワサビなどがありますよね。

どれか一つは家庭にあると思います。

これらの食材は『肝』の働きを支え『肝風』の症状の緩和につながります。

また、薬味には抗菌作用、抗ウイルス作用、抗炎症作用などあるため、免疫力に自信のない人にもおすすめです。

 

おすすめ献立は、エノキとショウガたっぷりの切り干し大根です。

材料は、切り干し大根30g、エノキ1束、油揚げ4枚、鰹節3つかみ、白ごま大さじ3、ショウガ2かけ、調味料は醤油、みりん、お酢をそれぞれ大さじ2ずつです。

作り方は材料をすべて細かく刻んで、調味料を加え炒めて、最後にすりおろしたショウガと鰹節、白ごまを加えて混ぜたら完成です。

 

より暖かくなって薄着になる前に、食薬を使って体の中からむくみや老廃物の排泄を促し、ケアをはじめていきましょうね。

 

この記事を書いた人

 

大久保 愛(おおくぼ あい)

薬剤師、国際中医師、国際中医美容師、漢方カウンセラー。アイカ製薬株式会社代表取締役、和漢の森開発責任者、漢方生薬研究所開発責任者、一般社団法人腸内細菌検査協会理事、日本高麗人参協会代表、株式会社東進メディカルアドバイザー、高麗人参専門ブランド「DARUN」アドバイザーなど。
秋田の自然の中で薬草や山菜を採りながら育ち、漢方や食に興味を持つ。北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめ医療と美容の専門家として商品開発・ライティング・企業コンサルティングなどに携わる。漢方カウンセラーとして年間2000人以上の女性の悩みに応えてきた実績を持つ。著書に『1週間に1つずつ 心がバテない食薬習慣』『1週間に1つずつ 体がバテない食薬習慣』『心と体がバテない食薬手帳2025』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など。

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