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病気にならない体質とは
BY: 池田 由依
2023/09/05
漢方医学では、私たちの体は、単体とみるのではなく、自然界の一部として周囲とバランスをとることで、健全な状態を保つことができるといわれています。そして、面白いことに私たちの体には、植物と類似している特徴があります。
暑い時期になるといつの間にかすごく増え広がっている雑草。雑草を完全に除去するためにはどうすればいいでしょうか。当然のことではあるけれども、土から地上に出てきている部分だけを切って抜いても、地下部分に根っこが残っているのでまた生えてきます。 そのように、くり返す体の不調には根っこがあります。 その根っこが体質なのです。
?体質はどのように形成されるのか
自分の体質は両親から引き継いだ遺伝的なものに加えて、いつもの食事・運動などの生活習慣や性格から出来上がっています。食事では、甘いもの・体を冷やすもの・肉類など偏って食べているものがあればそれが体質をつくります。運動では、筋力の低下や過少な有酸素運動量が老化を招きます。遺伝的に体が弱く生まれたとしても、自分の努力で作った環境要因で強くなることもできますし、逆に遺伝的に強く生まれたとしても自分の行動次第では弱くなってしまうことも考えられます。自分の行動次第で、体質は変えることができるのです。
?良い体質をつくるためにはどうしたら良いのか
●食事
甘い食べ物、つまり砂糖を使用した食品や炭水化物の摂りすぎはビタミンB群の浪費を招きエネルギー不足を招きます。体を冷やす食べ物や肉類の偏食は体内の気・血・水のバランスを崩しやすく、それにより病気に原因となります。
●運動
人は30歳から毎年約0.7%ずつ筋肉量が減っていきます。高齢者での寝たきりの原因となる転倒を防止するためには筋力が必要です。筋肉は年齢に関わらずつけることができるものではありますが、若い時でも肥満を防ぎ、代謝を上げるためには筋肉が必須です。
全てをすぐに完璧に行うことを考えると負担かもしれません。そんな時に頼りになるのは漢方薬です。漢方薬は体質を食事や運動などで変えきれない体質を正常に戻す働きをします。
食事と運動と漢方薬を使って、うまく「病気にならない体質」をつくっていきましょう。
?健康への投資
日本人の平均寿命は男性81歳、女性87歳です。
2019年において、「日常生活に制限のある健康ではない期間」である平均寿命と健康寿命との差が男性8.73年、女性12.06年でした。
体質改善は、自分の健康な未来への投資といえるです。
まずは自身の体質を知り、間違った生活習慣を改善することができます。生活習慣を改善すれば体質をより良い方へ改善することができます。体質をより良いものにつくることができれば、不調を繰り返さないようになります。
人生の最後まで、自分にとって大切なことを全うする人生をつくっていきましょう。
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