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アトピーっ子の子育てを通じて伝えたいこと
BY: 島村 友紀
2024/05/06
私は年子育児をしている母です。
1番最初に生まれた息子は、明らかに肌が荒れていて、赤ちゃん室で一緒に並ぶ子たちとは肌質が違うように思いました。
周りからは、ただの乳児湿疹だと言われており、自分に言い聞かすように過ごしていましたが、息子の皮膚はどんどん赤みを増し、めくれてじゅくじゅくになってしまったとき、これはただの乳児湿疹ではないのだと思いました。
息子が生後3ヶ月のとき、不安を抱えながら病院へ受診をすると、アトピー性皮膚炎と診断されました。
やはり、と言う気持ちもありました。
が、世界中に自慢したいようなかわいい我が子が、アトピー性皮膚炎と診断され、頭が真っ白になったのを覚えています。
私は普段薬剤師として働いており、アトピーで長年悩んでいる方々と多く接してきました。
そのため、息子がアトピーの診断をうけた瞬間、息子の将来を容易に想像したのです。
▪︎薬の力ってすごい
受診後、初めて息子に保湿剤とステロイド薬を使ってみると、あっという間にじゅくじゅくした皮膚症状が治ってしまいました。
あんなに不安で悩んでいた症状が、薬を使うと、まるで症状がなかったかのように綺麗になりました。
息子の肌が綺麗になり、嬉しかったですし、何よりも「これで普通の子と同じようになれたのだ」と安心しました。
それからしばらく、私は子どもの皮膚症状がでたら薬を塗り、良くなったら減薬または薬の中止というサイクルを繰り返していました。
▪︎薬を使い続けることは普通のこと?
しかし、息子が大きくなるにつれ、「いつまで薬を塗り続けるんだろう」という思いが強くなりました。
「大人になっても、肌が荒れたら薬を塗る生活をさせるのだろうか」と疑問に思った時、私が息子に薬を使い続けることは、将来この子が自立をする妨げになってしまうのではないかと考えるようになりました。
私は、子どもが将来、自分の体調を管理できるようになることが自立することだと考えています。
我が子が大人になったとき、自分で自分を労わり、自分の体を大切にできる子になってほしいと思ったのです。
▪︎病気や不調の原因を探ろう
それから、薬に頼りすぎないようにするためのヒントを探そうと、息子の皮膚症状の悪化パターンを見つける生活がはじまりました。
まず、いつも使用に疑問に思っていたステロイド外用薬を使わずに、現在の生活で子どもの皮膚症状がいつ悪化するのか様子を見てみました。
(※アトピーの状態によってアプローチが変わるため、薬の中止は自己判断で行わず、相談をしながらはじめてください。脱ステロイドという方法ですが、内服など行っている場合などで自己判断で中止をすると重症化のリスクがあります。脱ステロイドに関しては、他の項目で記載しようと思っています。)
そこで、我が子の悪化パターンは、食べもの・肌に触れるもの・ストレス・季節の変わり目などの要因があることがわかってきました。
そして生活を見直そうと思い、日用品を体に負担のないものに変えたり、腸内環境を整え始めると、咳をしなくなったり、便秘がなくなったり、思考が前向きになったり、家族の体調がすごく良くなることを体感しました。
その時、母親としてやれることがたくさんある!と希望が見え始めたのです。
▪︎健康の土台作りは生き方
薬局には日々、たくさんの相談があります。
風邪が治りにくい、眠れない、眠気がとれない、やる気がでない、だるい、イライラする、子どもの癇癪、不妊、生理の悩みを我慢している、などなど…
もちろん医療に頼ることは時に必要です。
ですが、薬を飲んでいるうちは検査値が基準値内に入っているから、運動しなくてもいい、食事を気をつけなくていいということはありません。
健康の土台は、食事・運動・休息・溜めない体作りです。
特に食事は重要で、私たちは口から食べたものでできています。口から取り入れたものは、やがて腸へいきます。腸には免疫細胞の約7割が存在するため、腸を元気にすることが免疫力向上に繋がり、風邪をひきやすいなどの体質をかえる要因となるのです。
また、全身の小さな炎症が、なんとなく不調に感じる症状を引き起こしている可能性があり、食べるものを選ぶ力や炎症を起こしにくい食べ方の工夫が必要なのです。
まさに、健康の土台作りは生き方なのだと感じます。
もし、自分や家族にアトピーがある方や、不調を訴えている方がいたら、普段の生活を見直すことで体質を変えることができるのだという自信をつけていただきたいです。
また、私のように、子どもに何か治ってほしいことがある親御さんや、自分が代わってやりたいと思っている親御さんへ、その何かに対して親として子どもにできることがたくさんあるんだと希望をもっていただきたいです。
今後、クラウドサロンでの記事を
定期的に更新したいと思っております。
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