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【メンタル対策】秋に陥りやすい「憂うつ」を抜け出す簡単なコト

BY: 大久保 愛

2024/10/22

秋は、切なくなる季節!?

少しずつに涼しい日が増え、日の入りの早さを感じ、一年の終わりが近づいてきた感覚があります。

「今年も残りわずかだね…」なんて会話をする機会も増えてきたのではないでしょうか?

肌寒くてちょっと切ない気持ちになる秋は、家の中でうつうつと過ごしてしまうこともあるかもしれません。

ただ、秋は運動したり、旅に出るにはいい季節ですよね。

家に引きこもらず、少し遠出をして気分転換をしてみませんか? 

そのためには、うつうつとした気持ちから切り替えないといけません。

11月16日には、満月が訪れるため漢方医学的に考えると、不平不満を感じやすくなってしまうことも……。

秋という季節からやってくるこの気持ち、体の中から変えてみませんか? 

今週は、うつうつと不満を抱え、毎日楽しさを感じられない人のための食薬習慣を紹介していきます。

 

自然の変化が体調に影響している

漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。

気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。

学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか? 
一月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。

月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。

地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。

そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。

中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。

つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化とさまざまなものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。

この体調管理に食事内容を役立てることを「食薬」と呼びます。

 

うつうつと不平不満がたまって楽しくないのは理由がある

10月に入り、お布団がぬくぬくと気持ちの良い日が増えましたよね。そのまま、パッと目覚めて出かけることができたら気持ちが良いのだと思います。

しかし、現実は休日ともなればゴロゴロしていたい欲求、やる気のない状況、楽しめない毎日となんだか憂うつな気分になることもあるかもしれません。

漢方医学的にもこの時期には、ちょっと憂鬱で孤独な悲しい気分になりやすいと言われています。

そして、少し涼しくなると、すぐにエネルギーとなる甘く濃厚なスイーツを体が欲してしまうことがあります。

家にこもりがちで、秋の新作スイーツばかりを食べていては体も心もズンと重だるさを感じてしまうこともあるでしょう。
そして、これを漢方医学では、余分なものが体にたまる「湿熱(しつねつ)」、必要な栄養がたりない「血虚(けっきょ)や陰虚(いんきょ)」と考えます。
この状況を脱するために、食べものを使って体の内側から改善につなげる方法があります。

今回は「湿熱」を取り除き、「血・陰」を補い秋を楽しく過ごすための食薬習慣を紹介していきます。

 

今週食べるとよい食材:乾物で作ったふりかけ

ふりかけを作ると言っても作り方はシンプルで、乾物を潰すだけです。

乾物ってお出汁をとるときによく使うように、うまみも栄養素も満点で、塩や醤油など調味料を使わずに簡単に作ることができます。

そして、作ったふりかけを常備・携帯し、ご飯にかけたり、サラダにかけたり、おひたしにかけたり、揚げものの衣に混ぜたり、納豆にかけたりとさまざまなものにプラスオンしてみましょう。

材料は、好きな乾物を使っていただいてかまわないのですが、食物繊維が豊富なワカメ、海苔、ゆかりや、タンパク質を補う干しエビ、じゃこ、鰹節などを使うのがオススメです。

お好みでアクセントとしてゴマ、山椒、胡椒、こんぶ茶など加えてもおいしくなります。

 

「湿熱」を取り除く【食物繊維】を含む乾物

ワカメ
海苔
ゆかり

 

「血・陰」を補う【タンパク質】を含む乾物

干しエビ
じゃこ
鰹節

 

栄養満点の乾物で作ったオリジナルふりかけをとにかくプラスオンして、季節的に感じてしまう憂うつな感情から抜け出しましょう。

気持ちの良い気候のなか、意欲的で楽しい秋をお過ごしください。

 

この記事を書いた人

大久保 愛(おおくぼ あい)

薬剤師、国際中医師、国際中医美容師、漢方カウンセラー。アイカ製薬株式会社代表取締役、和漢の森開発責任者、漢方生薬研究所開発責任者、一般社団法人腸内細菌検査協会理事、日本高麗人参協会代表、株式会社東進メディカルアドバイザー、高麗人参専門ブランド「DARUN」アドバイザーなど。
秋田の自然の中で薬草や山菜を採りながら育ち、漢方や食に興味を持つ。北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめ医療と美容の専門家として商品開発・ライティング・企業コンサルティングなどに携わる。漢方カウンセラーとして年間2000人以上の女性の悩みに応えてきた実績を持つ。著書に『1週間に1つずつ 心がバテない食薬習慣』『1週間に1つずつ 体がバテない食薬習慣』『心と体がバテない食薬手帳2025』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など。

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