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生理前のイライラが消える!…PMSに悩んだら食べるべき「解決フード」
BY: 大久保 愛
2025/01/19
生理前にイライラしたり過食したりしてしまう
毎月生理の前になると決まってイライラして人に当たってしまったり、甘いものを食べ過ぎてしまったりして、自暴自棄になってしまうことはないでしょうか。
1か月のうちでもホルモンの変動がある女性が、季節の変化やストレスが増えがちなこの時期に自律神経の乱れに左右されずに穏やかに過ごすことは難しいことなのかもしれません。
ただ、春へと向かうこの時期、生理不順やPMSなどがひどく感じられることは多いようです。
そこで、今回は季節の変わり目に突入するこの時期に、PMSを悪化させない食薬習慣を紹介していきたいと思います。
自然の変化が体調に影響している
漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。
気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。
学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか?
一か月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。
月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。
地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。
そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。
中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。
つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化とさまざまなものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。
この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。
今週は、生理前にイライラしたり過食したりしないための食薬習慣
生理前、疲れている時、ストレスが溜まっている時、忙しい時などジャンクフードやできあいのお惣菜で済ませてしまっていることはないでしょうか。
私たちは、心と体が辛い時ほど、味覚が偏った食べ物を欲してしまったりと、味覚が乱れがちです。
しかし、こういったときこそ体のために気をつけて食事をとり、体を整えていかなければなりません。
さらにこの時期は、少し暖かくなったかと思うと、また寒くなったりと、寒暖差と気圧の激しい変化を体に感じさせます。
そのため、自律神経の乱れから内臓機能からホルモンバランスまで乱れやすくなっています。
この変化に負けないようにするには、普段からホルモンバランスを整えるべく栄養を取っておく必要があります。
この栄養が不足していることを漢方医学では、「肝血虚(かんけっきょ)」といいます。
春は「肝」が弱りやすく、「肝」の「血」が不足しやすいと考えられています。
そのため、今週は「肝血」を補いイライラ、過食を予防する食薬習慣を紹介します。
食べるとよい食材・料理は、【オイルサーディンの缶のままアヒージョ】です。
食べるとよい食材・料理:オイルサーディンの缶のままアヒージョ
「肝血虚」を効率よく補うことのできるメニューです。
オイルサーディン
スーパーやコンビニでも売っているオイルサーディンは、実は女性の強い味方です。
生理前に欠かすことのできない栄養素を含んでいます。
食べたことのない人もいると思いますが、この缶詰は生臭さがなく、好き嫌いが少ないと思います。
そして、アンチョビと違い、そのままでも加工せずにおつまみのように美味しく食べることができるのもよいところです。
女性にとって必要な栄養素が詰まっているオイルサーディンは、マメイワシやウルメイワシを塩漬けにして油で煮込んだものです。
ビタミンD、EPA、DHA、タンパク質、ビタミンB群、鉄、カルシウムなどん栄養が豊富です。
これらは「肝血」を補うのに役立ちます。
また、保存がきくため、忙しい人でも取り入れやすいものだと思います。
にんにく
ビタミンB1の吸収を高めるアリシンを含みます。
ビタミンB群を多く含むイワシとの相性ば抜群です。
また、強い殺菌作用があるので、この時期風邪をひきやすい人にはおすすめです。
作り方
オイルサーディンの缶詰を開けて、缶にそのままにんにく、鷹の爪、ネギなどを加え、オーブントースターや魚焼きグリルで焼くと女性に必要な栄養素が満点の一品が完成します。
PMSの多くは栄養状態を正すことで解決します。
春になるにつれて不調を感じてしまう人は、オイルサーディンを使った一品メニューを増やす対策をしてみてはいかがでしょうか。
オイルサーディンは、今回紹介したように缶詰のまま調理してもよいですが、キノコ類といためても、そのまま食べても癖なく美味しくいただけます。
ぜひ、PMSがひどくなりがちな人は、試してみてくださいね。
この記事を書いた人
大久保 愛(おおくぼ あい)
薬剤師、国際中医師、国際中医美容師、漢方カウンセラー。アイカ製薬株式会社代表取締役、和漢の森開発責任者、漢方生薬研究所開発責任者、一般社団法人腸内細菌検査協会理事、日本高麗人参協会代表、株式会社東進メディカルアドバイザー、高麗人参専門ブランド「DARUN」アドバイザーなど。
秋田の自然の中で薬草や山菜を採りながら育ち、漢方や食に興味を持つ。北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめ医療と美容の専門家として商品開発・ライティング・企業コンサルティングなどに携わる。漢方カウンセラーとして年間2000人以上の女性の悩みに応えてきた実績を持つ。著書に『1週間に1つずつ 心がバテない食薬習慣』『1週間に1つずつ 体がバテない食薬習慣』『心と体がバテない食薬手帳2025』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など。
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