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マスクと同じくらい重要!…ウィルスから自分を守る「最強フード」
BY: 大久保 愛
2025/02/02
マスクと手洗い以外にも大事な食薬習慣
この冬も、インフルエンザ、コロナなど・・・感染症の話題でもちきりですよね。
マスクが手放せない日々が続きますが、何度も同じ使い捨てマスクを使ってはいないでしょうか。
もし、そうであればマスクをしていたとしても逆効果となってしまうこともあるかもしれません。
マスクに頼りたい気持ちもありますが、自分の免疫力を強化することも同じくらい大切なことです。
免疫力はどうしても冬に下がりがちです。
だからこそ、細菌やウイルスと戦うことのできる力を、日々の食事を利用して強化してみてはいかがでしょうか。
今週は、細菌やウイルスによる感染症にならないための食薬習慣について紹介していきます。
自然の変化が体調に影響している
漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。
気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。
学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか?
一か月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。
月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。
地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。
そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。
中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。
つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化とさまざまなものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。
この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。
今週は、細菌やウイルスに負けないための食薬習慣
冬場になると風邪をひきやすくなりますよね。
ただ、毎年風邪をひいてダウンしている人は同じ人ということはありませんか?
風邪をひきやすい人と頑丈な人、この違いは、免疫力の差です。
だから、個人的な免疫力を強化する必要はあるのですが、それだけではなく季節的にも免疫が下がりやすい時期でもあります。
冬場には、日照時間が減少します。
日照時間の低下により体に起こるのは、ビタミンDの生成の不足です。
ビタミンDには、抗菌ペプチドの分泌を最適化しバリア機能を高める働きがあるので、ビタミンDは、体内で細菌やウイルスからの感染症の予防に役立っていたのです。
ですから、この時期免疫が低下し、感染症以外にも花粉症などのアレルギー症状の悪化も起こしやすくなります。
この防御する働きを漢方では、「気(き)」が必要であると考えますが、この「気」が充実することで免疫力だけではなく、新陳代謝も高まり、体も温まり、体力も補うものと考えます。
今の時期すごく必要な力ですよね。そこで、今週は「気」を補い細菌やウイルスに負けない食薬習慣を紹介します。
今週食べるとよい食材・メニューは【きのこタップリみぞれ鍋】です。
食べるとよい食材・メニュー;きのこタップリみぞれ鍋
「気」を補い免疫を整えるうえで、必要不可欠なのがビタミンDです。
そして、それを多く含む食材がきのこ類です。
そのため、きのこをたっぷり使った料理は、とてもおすすめ。
さらに、抗炎症作用、抗菌作用、抗酸化作用などのあるファイトケミカルをもつ大根を合わせるのがおすすめです。
きのこ類
ビタミンDを多く含む代表的な食材です。
しいたけ、舞茸、えのき、エリンギなど好きなきのこを使ってみましょう。
また、同時に食物繊維も摂ることができるので、整腸作用も期待できます。
腸には、免疫の働きをつかさどる細胞が全身の約7割も密集していると言われています。
腸を整えることは、非常に大切なことです。
干し椎茸や干しキクラゲなどの乾物を使うのも良いと思います。
大根
植物がもつ、免疫を高めたりする機能をもった成分をファイトケミカルといいます。
大根にはイソチオシアネートというファイトケミカルが含まれています。
それは大根の細胞壁に覆われているので、細胞壁を壊し有効成分を吸収しやすくするためにも大根おろしにしてみぞれ鍋にするのがおすすめ。
食べるときに、ポン酢に入れて食べるのもよいですね。
自分の体を守るのはマスクや手洗いだけではなく食事の力もあります。
最善をつくし自分の体は自分で守りましょうね。
この記事を書いた人
大久保 愛(おおくぼ あい)
薬剤師、国際中医師、国際中医美容師、漢方カウンセラー。アイカ製薬株式会社代表取締役、和漢の森開発責任者、漢方生薬研究所開発責任者、一般社団法人腸内細菌検査協会理事、日本高麗人参協会代表、株式会社東進メディカルアドバイザー、高麗人参専門ブランド「DARUN」アドバイザーなど。
秋田の自然の中で薬草や山菜を採りながら育ち、漢方や食に興味を持つ。北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめ医療と美容の専門家として商品開発・ライティング・企業コンサルティングなどに携わる。漢方カウンセラーとして年間2000人以上の女性の悩みに応えてきた実績を持つ。著書に『1週間に1つずつ 心がバテない食薬習慣』『1週間に1つずつ 体がバテない食薬習慣』『心と体がバテない食薬手帳2025』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など。
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