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乾燥肌が本気で潤う!…3分で完成「しっとり肌になる」最強レシピ
BY: 大久保 愛
2025/02/16
乾燥肌を予防する食薬習慣
少し暖かくなったと思うとまた寒くなり、まだまだ油断できない冬の寒さが続きますよね。
暖い日も増えたとはいえ、暖房完備の部屋に長時間いたり、寝るときに電気毛布を使うなど体を温めるツールはまだまだ手放すことができないこともあると思います。
そうなると全身的に気になるのが、乾燥です。
乾燥した空気により体から水分が失われるだけではなく、夏の暑い時期に比べて喉が乾きにくくなる寒い時期には、水分摂取量が減り、気づかないうちに体の内側からも水分不足になってしまうこともあります。
さらに、女性にとっては、生理周期によって乾燥しやすい周期もあります。
季節的な影響だけではなく、1か月間でも状態が変動しやすい女性のお肌。
今週は体がカラカラのお肌がガサガサにならないための食薬習慣を紹介します。
自然の変化が体調に影響している
漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。
気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。
学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか?
一か月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。
月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。
地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。
そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。
中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。
つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化と様々なものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。
この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。
今週は、乾燥を防ぐ食薬習慣
冬に乾燥する原因として、外気の乾燥や暖房器具による室内の乾燥などがありますよね。
加湿器をかけたり、洗濯物を部屋干ししたりして、湿度を保つことが必要になってきます。
とくに湿度が40%を下回るとウイルスの浮遊もしやすくなるので、乾燥肌だけでなく感染症に関しても注意が必要ですね。
また、電気毛布をつけっぱなしで寝ている人も注意が必要です。
眠っている時は通常汗をかきますが、つけっぱなしで寝ることで体が加熱され続け汗をさらにかき、朝には体内が乾燥してしまっていることもあります。
加えて、人間は眠るときに体温が下がる仕組みになっていますが、加熱されていることで体温が下がらず、睡眠が浅いままになってしまうこともあります。
このように、乾燥肌以外にもさまざまな不調につながることがあります。
また、女性はエストロゲンに体や心の状態が左右されることが多いのですが、エストロゲンにはお肌を潤す働きがあります。
そのため、30代後半や生理中などにはエストロゲンの低下から乾燥肌や肌荒れを感じやすくなります。
漢方では、これを「肺腎陰虚(はいじんいんきょ)」と呼びます。
そこで、今週は乾燥からお肌を守る食薬習慣を紹介します。
今週食べるとよい食材・メニュー:3分でできるシェントウジャン
シェントウジャンは、台湾の定番朝ごはんとして有名な一品です。
無調整豆乳200ccに対してお酢が小さじ2から大さじ1あれば豆乳が固まるのですぐ作ることができます。
作り方は、食べる器に、お酢を小さじ2から大さじ1入れて醤油・ザーサイ・桜えび・青ネギ・ごま油など好きなものを入れます。
そして、そこに沸騰寸前の無調整豆乳を入れて軽く混ぜたら豆乳がフワフワにかたまり完成です。
3分もかからず完成するシェントウジャンは、胃腸から体を温め体を潤すため、この時期におすすめです。
豆乳
「肺腎」を潤します。
漢方では体を潤し粘膜を強くすると言われているので、乾燥の時期に向いています。
また、豆乳に含まれる大豆イソフラボンは、エストロゲンと似た化学構造をもつため、エストロゲンの分泌低下によるお肌の乾燥にも役立ちます。
お酢
腸の蠕動運動を促進したり、善玉菌のエサとなったりすることで腸内環境を整えてくれます。
腸内環境が整うことは、免疫を高め、肌荒れの防止に役立ちます。
また、血糖値の上昇をおさえたり、血圧、内臓脂肪の値も抑えたりと生活習慣病が気になる方にもおすすめです。
暖房の使い方に注意したり、外側から乾燥対策をすることはもちろん大切ですが、毎日食べる食事を少し変化させてそのときの体に合ったものを選んでみることも未病を防ぐうえで大切です。
季節的な乾燥を感じたり、生理周期によって肌荒れをしてしまう人は、ぜひ取り入れてくださいね。
この記事を書いた人
大久保 愛(おおくぼ あい)
薬剤師、国際中医師、国際中医美容師、漢方カウンセラー。アイカ製薬株式会社代表取締役、和漢の森開発責任者、漢方生薬研究所開発責任者、一般社団法人腸内細菌検査協会理事、日本高麗人参協会代表、株式会社東進メディカルアドバイザー、高麗人参専門ブランド「DARUN」アドバイザーなど。
秋田の自然の中で薬草や山菜を採りながら育ち、漢方や食に興味を持つ。北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめ医療と美容の専門家として商品開発・ライティング・企業コンサルティングなどに携わる。漢方カウンセラーとして年間2000人以上の女性の悩みに応えてきた実績を持つ。著書に『1週間に1つずつ 心がバテない食薬習慣』『1週間に1つずつ 体がバテない食薬習慣』『心と体がバテない食薬手帳2025』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など。
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