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気圧の変化で頭ズキズキ…薬に頼らず「頭痛がよくなる」簡単なコト

BY: 大久保 愛

2024/11/11

 

 

低気圧が近づくと頭痛が…原因はある栄養素の不足!?

 

年々異常気象が増え、今年も例外なく気圧の変化が激しい年となりました。

頭痛持ちさんにとっては、厳しい状況だと思います。雨が降るときには決まって、頭が痛くなったり、全身が重だるくなったり……と。

天気予報を見なくてもわかってしまうほど、天気を敏感に感じ取る人は多いと思います。

心地よい秋の気候だからこそ、不調を感じる日は際立って辛く感じてしまうこともあるでしょう。

 

習慣的に頭痛に悩む人は、頭痛持ちだから仕方ないと、鎮痛剤をその都度飲むことでしか太刀打ちできないと考えている人は多いと思います。

しかし、漢方医学で考えると、気候の変動により頭痛が起こりやすいタイプには、不足している栄養素があります。

そこで、今週は頭痛持ちの人が食べるとよい食薬習慣を紹介していきます。

 

自然の変化が体調に影響している

 

漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。

気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。

学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか? 

一月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。

 

月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります

地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。

そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。

中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。

 

 

つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化とさまざまなものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。

この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。

 

今週は、気圧の変化で頭痛を感じるタイプのための食薬習慣

 

気圧の変化で頭痛、だるさ、むくみなどの不調を感じる人は、多いと思います。

天気により不調を感じやすいタイプを漢方医学では、『水毒』がたまっているタイプであると考えます。

『水毒』がたまる理由は、人それぞれですが、特に『腎・肺・脾』のいずれかの臓器に負担がかかっている人に多いです。

 

このタイプの人は、アレルギー体質であったり、耳鼻科系が弱かったり、車酔いしやすかったりする特徴もあります。

また、同時に『気血』の巡りが悪いと、さらに頭痛が引き起こされやすくなります。

ということで、気候の変化による頭痛を感じる人は、水分代謝を上げ、『気血』の巡りを改善することが大切です。

 

そこで、今週食べるとよい食材は、【昆布と干し椎茸いりのおでん(七味唐辛子かけて)】です。

 

今週食べるとよい食材・メニュー:昆布と干し椎茸いりのおでん(七味唐辛子かけて)

 

まず、頭痛によいとされている栄養素は、ビタミンB2とマグネシウムです。

そこで、ビタミンB2とマグネシウムを含み、『水毒』の緩和に役立ち『気血』の巡りを改善する食材を使ったメニューを紹介します。

それは、この時期食べる機会が増えるおでんにちょい足しアレンジしたメニューです。

 

トッピング1:干し椎茸&昆布

干し椎茸には、ビタミンB2が多く含まれ、昆布にはマグネシウムが多く含まれます。

さらに、カリウムや食物繊維が豊富なこれらの食材は、体から余分な『水毒』を取り除くのにも適しています。

 

アレンジ方法

手作りでも、買ってきたおでんでもアレンジ可能です。

干し椎茸と昆布をおでんにたっぷり入れて再加熱するだけで、お出汁がでます。

 

トッピング2:七味唐辛子

七味唐辛子には、赤唐辛子、陳皮(ちんぴ)、山椒、ゴマ、芥子の実、麻の実、青紫蘇、生姜、青海苔などさまざまなスパイスが含まれています。

これらには、『気血』の巡りを改善させる働きがあります。

お好みでおでんにふりかけて食べてみてください。

 

朝晩は少しずつ寒さを感じて、温かいおでんがおいしく感じられる季節になってきました。

頭痛でお悩みの人は、コンビニおでんにちょい足しして、体質改善おでんを作ってみてはいかがでしょうか。

 

この記事を書いた人

大久保 愛(おおくぼ あい)

薬剤師、国際中医師、国際中医美容師、漢方カウンセラー。アイカ製薬株式会社代表取締役、和漢の森開発責任者、漢方生薬研究所開発責任者、一般社団法人腸内細菌検査協会理事、日本高麗人参協会代表、株式会社東進メディカルアドバイザー、高麗人参専門ブランド「DARUN」アドバイザーなど。
秋田の自然の中で薬草や山菜を採りながら育ち、漢方や食に興味を持つ。北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめ医療と美容の専門家として商品開発・ライティング・企業コンサルティングなどに携わる。漢方カウンセラーとして年間2000人以上の女性の悩みに応えてきた実績を持つ。著書に『1週間に1つずつ 心がバテない食薬習慣』『1週間に1つずつ 体がバテない食薬習慣』『心と体がバテない食薬手帳2025』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など。

 

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