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規則正しく痛みのない生理に!…「生理の乱れを整える」簡単なコト

BY: 大久保 愛

2024/12/08

 

外と室内の寒暖差、年末の忙しさで生理がおかしい!?

 

令和6年も残り1か月を切りましたね。

今年やり残したことを今年のうちに済ませたいと、やりたいことで頭がいっぱになり、結局行動できず時が流れていく…ということはないでしょうか。

12月の始まりは、慌ただしさの始まりでもあります。

体力を万全にタスクをテキパキと片付けていきたいですよね。

 

しかし、外の寒さと暖房の乾燥した空気、外食や残業が増え就寝時間が遅くなり、心も体もぐったりしてしまうこともあるかもしれません。

自律神経は乱れがちでもしかたのない時期だと思います。

 

ただ、そのせいで生理がいつもより遅くきたり早くきたりと生理不順を感じてしまう人もいるのではないでしょうか。

そこで、今週は、生理周期を整える女性ホルモンに優しい食薬習慣を紹介していきます。

 

自然の変化が体調に影響している

 

漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。

気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。

学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか? 

一月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。

 

月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。

地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。

そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。

中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。

 

つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化と様々なものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。

この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。

 

今週は、生理周期を整えるための食薬習慣

 

毎年、年越しのあたりから春にかけて生理不順を感じてしまうというお話をよく耳にします。

年末年始の慌ただしさに三寒四温などの気温差が大きくなる冬の終わりにかけて自律神経が乱れ、生理不順だけではなく耳鳴り、めまいと、風邪とは違う不調を感じてしまうことがあります。

 

毎年寒い時期に不調を感じやすい人は、今年は大丈夫かなと心配に感じてしまいますよね。

これらの不調を漢方医学では、『腎(じん)』が弱っている状態と考えます。

そして、『腎』を強化することは、女性ホルモンを支えるだけではなく、耳鳴り、めまい、頻尿の予防、アンチエイジングにもつながります。

不調を感じない人でも『腎』を強化する食材はとりいれていきたい習慣です。

 

 

今週の食べるとよい食材・メニューは、『腎』を強化する【山芋の味噌汁】です。

 

今週食べるとよい食材・メニュー:山芋の味噌汁

 

生理不順や体質改善、アンチエイジングの漢方薬に使われる素材として漢方では有名な山芋ですが、食卓でも手軽に使うことができます。

温かい味噌汁の具にして、体の内側から温め、ホルモンバランスを整えていきましょう。

 

山芋

山芋には、女性ホルモンを整えるために大切なDHEAという物質に似ている、ジオスゲニンという成分が含まれています。

さらに、胃腸の働きを助けてくれるので、年末年始の暴飲暴食時にもおすすめです。

 

味噌汁

発酵調味料であるお味噌は腸内環境を整えたり、そしてなによりお腹を温めることで胃腸の働きを整えてくれます。

胃腸を温めることは、副交感神経を優位にするため、年末で気を張り続けることで交感神経が優位になりがちな状態を整えてくれます。

 

朝ごはんはパンとコーヒー、昼ご飯はサンドイッチ、夕飯はお惣菜なんて人は、年末から春にかけての環境の変化のダメージに弱い体質になっているかもしれません。

冬に弱い人は、朝ごはんをお味噌汁とパターン化して、その具材として山芋を選ぶ日も作ってみるなど、日々の習慣に少しずつとりいれてみましょう。

 

この記事を書いた人

大久保 愛(おおくぼ あい)

薬剤師、国際中医師、国際中医美容師、漢方カウンセラー。アイカ製薬株式会社代表取締役、和漢の森開発責任者、漢方生薬研究所開発責任者、一般社団法人腸内細菌検査協会理事、日本高麗人参協会代表、株式会社東進メディカルアドバイザー、高麗人参専門ブランド「DARUN」アドバイザーなど。
秋田の自然の中で薬草や山菜を採りながら育ち、漢方や食に興味を持つ。北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめ医療と美容の専門家として商品開発・ライティング・企業コンサルティングなどに携わる。漢方カウンセラーとして年間2000人以上の女性の悩みに応えてきた実績を持つ。著書に『1週間に1つずつ 心がバテない食薬習慣』『1週間に1つずつ 体がバテない食薬習慣』『心と体がバテない食薬手帳2025』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など。

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