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現代人に増えている“質的栄養失調”とは?

BY: 吉岡 千幸

2024/08/02

魚離れがもたらす健康リスク:質的栄養失調について

最近、疲れやすい、やる気が出ない、イライラすると感じることはありませんか?それは、栄養不足が原因かもしれません。飽食の時代に栄養不足なんてと思うかもしれませんが、現代の便利な生活では、手軽に食べたいものが手に入るため、「忙しいから」「お腹が満たされればいい」と食事の内容をおろそかにしがちです。これが、体に必要な栄養素が不足し、不要なものが過剰になる「質的栄養失調」に繋がります。

現代では、高タンパク、低糖質、プロテインなどが流行し、肉中心の食生活が増え、魚離れが進んでいます。しかし、これには大きな健康リスクがあります。かつて日本人が日常的に摂っていた魚を食べなくなったことで、ビタミンやミネラルが不足し、栄養バランスが偏ることが、だるさや眠気、イライラの原因となっている可能性があります。

魚離れの理由として、価格が高い、調理が面倒、骨がある、臭い、レパートリーが少ない、食べにくいなどがありますが、魚の魅力は計り知れません。種類が豊富で、旬を楽しめることや、幅広い調理法でまるごと食べられることなど、魚には多くのメリットがあります。肉も魚もバランスよく食べることで、食の楽しみが広がり、栄養バランスの向上にも繋がります。

今一度、「質的栄養失調」を魚で解決できるメリットについて考えてみましょう。

質的栄養失調とは?

質的栄養失調とは、必要な栄養素が不足している状態を言います。カロリーは十分に摂取しているのに、ビタミン、ミネラル、必須脂肪酸などの微量栄養素が不足しているため、体内の機能がうまくいかない状態です。この状態では、以下のような症状が現れます。

エネルギー不足

微量栄養素が不足すると、エネルギー代謝が効率的に行われず、慢性的な疲労感や倦怠感が生じます。

免疫力の低下

ビタミンDやオメガ3脂肪酸が不足すると、免疫力が低下し、感染症になりやすくなります。

ホルモンバランスの乱れ

魚に含まれる必須脂肪酸はホルモンの生成と調整に必要です。これが不足すると、ホルモンバランスが崩れやすくなります。

脳機能の低下

オメガ3脂肪酸(DHA、EPA)は脳の健康に欠かせません。これが不足すると、集中力や記憶力の低下が見られます

 

質的栄養失調になるとどんな症状が出るの?

最近、昔より疲れやすくなったり、体のだるさが取れなかったり、なんとなく体調が悪いと感じたり、ストレスにうまく対処できずイライラしてしまうことはありませんか?そんな不調を感じながらも、コーヒーや栄養ドリンクで元気を前借りしていませんか?

これらは、質的栄養失調による副腎疲労やホルモン異常が原因かもしれません。

副腎疲労とは、脳が疲れて副腎にうまく指示を送れず、ストレスに対する体の反応を助けるコルチゾールというホルモンのバランスが崩れる状態です。脳の視床下部が下垂体を通じて副腎に「コルチゾールを出して」と命令を送りますが、脳が疲れるとこの連携がうまくいかず、コルチゾールのバランスが乱れます。

この状態が続くと、副腎が疲れてしまい、体がいつもだるく、ストレスに弱くなります。例えば、ストレスを感じるたびに血糖や血圧の調整、免疫機能のサポート、脳の覚醒などがうまくいかず、エネルギー切れの状態になります。

そして、このような副腎疲労があると腸の消化、吸収の機能が落ちていて、本来なら朝にたくさん分泌されるコルチゾールが思うように出ないので、朝から元気がでません。

なので、ホルモンや体の材料となるタンパク質、脂質をできるだけ朝食を含めたすべての食事で摂ることが大切です。

特にミネラル豊富でオメガ3脂肪酸を含む魚はこんな時ほどオススメです。

 

魚の「ちょい足し」で不調を治そう

このような不調を改善するためには、食事を見直すことが重要です。魚を上手に取り入れて、食事を通じて不調を改善しましょう。魚料理というと自炊が大変に思えるかもしれませんが、必ずしも立派な食事を作る必要はありません。

シラスや小魚は内臓や骨ごと食べられ、栄養バランスが良く、ビタミンD、カルシウム、鉄、亜鉛、マグネシウム、オメガ3脂肪酸などが豊富に含まれています。また、いりこは約65%がタンパク質で、粉末を使って混ぜご飯やスープ、炒め物などに加えるだけで自然とタンパク質、ビタミンB群、ミネラルを摂取できます(例:一日にいりこを10g食べると、タンパク質を約6.5g追加で摂取できます)。さらに、小魚アーモンドをおやつにしたり、おかずに鰹節をかけたり、いりこの粉を日々の食事に少し加えるだけで、栄養満点の食事が手軽に摂れます。

日々の食事にちょっと魚を取り入れることで、質的栄養失調を防ぎ、体の調子を整えることができます。忙しくても手軽に取り入れられるこの「ちょい足し」方法を活用し、元気な体と心を手に入れましょう。

 

 

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