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魚の部位ごとの栄養と調理方法

BY: 吉岡 千幸

2024/07/11

魚は私たちの食生活に欠かせない重要なタンパク質源です。

魚の各部位には異なる栄養素が含まれているため、それぞれに適した調理方法で摂取することで、さまざまな健康効果を得られます。例えば、コラーゲンやビタミンが豊富な魚の皮を上手に活用することで、美肌やエネルギー代謝の向上などが期待できたりします。今回は、魚の各部位ごとに含まれる栄養と、その簡単な調理方法を詳しく紹介します。今まで捨てていた部位が、実は意外にも美味しくて、体に良い栄養の宝庫であることを発見できるかもしれません。

 

■魚の部位ごとの栄養と簡単な調理方法

1.頭(かしら)

栄養:

魚の頭にはDHAやEPAが豊富に含まれており、これらのオメガ3脂肪酸は脳や体の健康に非常に重要です。また、コラーゲンも豊富で、美肌効果も期待できます。

調理方法:

魚の頭といえば、アラ炊き、塩焼き、味噌汁、スープとどれも美味しいですが、さっぱりと日本酒と塩だけでつくる酒蒸しもオススメです。でき上がりに香り付けとして柚子等柑橘類の皮を散らすと栄養も逃がすことなくとれますし、ビタミンCが鉄や亜鉛などのミネラルの吸収を高め、イライラ気分も撃退してきれます。また、日本酒の代わりに紹興酒、醤油の代わりに魚醤で中華風の蒸し物、それに香味野菜をたっぷり乗せても最高ですね。

 

2.身(サク)

栄養:

魚の身には良質なタンパク質が豊富で、体の筋肉や臓器を作る材料になります。また、ビタミンDも含まれており、骨の健康にも良い影響を与えます。

調理方法:

身は刺身や焼き魚、フライにするなど何でもおいしくいただけます。例えば、シンプルに塩を振ってグリルで焼く「塩焼き」や蒸し料理など調理法も多彩です。

 

3.骨

栄養:

魚の骨はカルシウムが豊富で、骨や歯を丈夫にするために欠かせない栄養素が含まれています。捨てられがちで魚嫌いの要因ともなる骨ですが、実は非常に栄養価の高い部位であり、カルシウム・マグネシウム・リン・ビタミンD・鉄分などを効率よく吸収することが可能です。

調理方法:

骨はそのままでは硬くて食べにくいので、骨まで柔らかくなるまで煮込む「骨まで食べられる煮魚」がおすすめです。酢をいれたり、圧力鍋を使うと短時間で簡単にできます。サバやサンマなどの缶詰も手軽で丸ごといただけます。

また、低温の油でじっくり揚げると骨せんべいが出来ます。

 

4.内臓(肝、白子)

栄養:

魚の内臓にはビタミンAやビタミンB群が豊富です。特に肝(レバー)は、ビタミンAを多く含み、視力の維持や免疫力の向上に役立ちます。白子にはビタミンDやコラーゲンが含まれています。

調理方法:

内臓は煮付けや揚げ物にするのが一般的です。肝は軽く下茹でしてから、ポン酢でいただくとおいしいです。白子は天ぷらにすると外はサクサク、中はトロトロの食感が楽しめます。

ただし、内臓は痛むのが早いので、鮮度のいいものしか食べられません。生のままだと寄生虫がいる危険性があるので、必ず火と通します。

 

5.皮

栄養:

魚の皮にはコラーゲンやビタミンA、B1、B2、D、Eが豊富に含まれており、これらの栄養素は肌の健康維持、エネルギー代謝の促進、視力維持、骨の健康促進、抗酸化作用など多岐にわたる健康効果をもたらします。特にコラーゲンは、鮭の皮などでは化粧品や医療分野でも活用されるほど豊富で、肌の弾力性を保つのに役立ちます。ビタミンAは視力の維持や皮膚の健康に寄与し、ビタミンB2はエネルギー代謝を助けます。ビタミンA,B2に関しては身の部分よりも皮の方に多く含まれている魅力的な部位です。ビタミンDはカルシウムの吸収を助けて骨の健康を促進し、ビタミンEは抗酸化作用を持ち細胞の老化を防ぎます。これらのビタミンは体内で十分に生産されないため、食事から摂取することが重要であり、魚の皮を上手に調理して摂取することで、これらのビタミンを効率的に摂取できます。

調理方法:

皮の調理のポイントとして、よく汚れを落とし、鱗を取ること。皮は湯引きの他にカリカリに焼いて食べるのがおすすめです。塩を振ってグリルやフライパンで焼くだけで、簡単においしく仕上がります。皮が苦手な方も、パリパリの食感が楽しめるのでぜひ試してみてください。

 

6.魚卵

栄養:

魚卵といえば、タラコ、イクラ、スジコ、数の子などが思い浮かぶと思いますが、これらはビタミンEが豊富で、活性酸素を除去する効果があります。また、高タンパクでビタミンB群、ビタミンA、ビタミンD、亜鉛もたっぷり含まれています。特にタラコには心を安定させるナイアシンが多く含まれ、イクラには抗酸化作用の高いアスタキサンチンが含まれており、体内のエネルギー代謝を助けてくれます。

調理方法:

タラコはアマニ油やエゴマ油と合わせると他の食材となじみやすくなりますので、タラコの人参ラペなどもオススメです。また、イクラはサラダのトッピングにしたり、数の子もマリネなどにしても美味しいです。

△鯛の皮の酢の物

まとめ

魚の部位ごとに異なる栄養素があることがご理解いただけたと思います、日々の食生活にちょっと取り入れることで、脳と身体の健康を維持に役立ちます。特にオメガ3脂肪酸やDHAは脳と体にとって重要で、魚の様々な部位に含まれています。普段捨てがちな部分にも豊富な栄養があるので、色々な食べ方を楽しんでみてください。毎日の食生活に魚を取り入れ、健康的な食事を楽しみましょう。

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