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体をリセットする良い睡眠のつくりかた

BY: 島村 友紀

2024/06/28

睡眠の質の向上が必要

 

 

漢方医学の考え方からみた「腎」とは、

成長・発育・老化・生殖などホルモン分泌に関連しています。

 

「腎」は夜の臓器ともよばれ、睡眠の質の向上を必要としています。

 

 

しっかり睡眠をとると、翌日には体力が回復して元気になる経験をされたことはないでしょうか?

これは睡眠によって体のダメージを修復してくれているからなのです。

 

脳や体のダメージを修復するメンテナンス時間が睡眠ですが、皮膚の修復にも関わります。

皮膚の新陳代謝は、成長ホルモンの分泌が増える睡眠中に活発になります。

アトピー肌の自然治癒力を向上させるためには、質のよい睡眠が必要になってきます。

 

 

 

流行語にもなった「睡眠負債」

 

 

睡眠負債とは、日々の睡眠不足が借金のように積み重なり、債務超過の状態に陥ってしまうことです。

 

睡眠負債が増えると、生活や仕事の質が低下するだけでなく、うつ病・がん・認知症などに健康被害のリスクが高まり寿命を縮めることもわかっています…

 

近年、子どもたちは夜遅くまでゲームをして切り上げられなかったり、忙しい学校生活のなかで受験勉強に励む子も増え、子どもたちの睡眠負債による心と体のバランスの影響がみられます。

子どもたちは睡眠負債によって、授業中の眠気を感じることが多くなったり、自立神経が乱れて情緒が不安定になり、集中力・記憶力も低下してしまいます。

 

 

 

どれくらいの睡眠時間が理想?

 

 

では、私たちの理想的な睡眠時間はどれくらいと考えられているのでしょうか。

 

 

睡眠は、浅い眠り(レム睡眠)と深い眠り(ノンレム睡眠)を、一定の周期で交互に繰り返されます。

 

1周期は約90分単位で、最初の2周期くらいまで(約3時間)のうちにおこる深い眠り(ノンレム睡眠)の間に、体を修復する成長ホルモンが大量に分泌され、皮膚の新陳代謝が活発になります。

 

理想的な睡眠時間は、国内外の研究によると、一晩に4周期分(90分✖️4回?360分?6時間)の睡眠が必要だとしています。

ですが、大人のアトピーや心身疲労してしまっている場合は、更にプラス1〜2周期の睡眠時間を確保できることが理想です。

 

子どもの場合は、米国睡眠学会は、6~12歳の子どもが最適な健康を保つために、9~12時間眠るべきであると報告しています。もっと小さなお子様は、お昼寝も含めてこれ以上の睡眠時間を確保するのが理想だと思います。

 

 

睡眠の質を向上させる工夫

 

 

睡眠の質は、生活習慣・ストレス状況・食事状況など1日の過ごし方が影響するので、寝る前に睡眠の質を良くしようと慌ててなにか取り入れたりしても、なかなか整えることは難しいでしょう。

 

睡眠の質を向上し、寝ている間に体を修復したり自然治癒力を高めるためにも、1日を通じてストレスマネジメント・生活習慣・食事内容などを統合的に整えてコントロールすることが理想となってきます。

 

 

 

【体内時計を意識した生活】

 

 

朝はカーテンをあけて朝日を浴びよう

 

体内時計は、脳の視交叉上核(しこうさじょうかく)という部位でコントロールされています。

 

起床して朝日を浴びると、視交叉上核で強い光を感知して体内時計がリセットされます。そこから14〜15時間後に「メラトニン」という睡眠ホルモンの分泌がはじまります。

 

夜にメラトニンの分泌量が増えて入眠しやすくなるように、朝は自然な光を浴びる習慣をつけると良いでしょう。

 

 

時計遺伝子の力を借りた食事タイミング

 

・朝ごはん: 起床後1時間以内に済ます

朝は体内時計を整える唯一のタイミングです。

夜から朝にかけて10時間以上の絶食時間をつくりましょう。

 

・昼ごはん: 起床後5〜7時間後に済ます

脂肪を貯めるように働く遺伝子Bmal1が、一日のうちに最も低い時間が昼のタイミングです。なので、昼ごはんに好きなものを食べてストレスを解消するのも良いでしょう♩

 

・夜ごはん: 起床後14時間以内に済ます

起床から14〜20時間後にBmal1の活性がピークを迎え、最も多く脂肪を蓄える時間です。Bmal1は深夜に活性が高まるため、22時以降の食事は控えましょう。帰宅時間が遅い場合は、時間内に主食をとって帰宅後に副菜のみ食べるなど分食することがオススメです。

 

 

 

陰陽のバランスを考えた食事

 

・体温や代謝がアップする時間なので、良質な筋肉を作りだすタンパク質をとる。

・1日のストレスに負けないようにする抗酸化食材を取り入れる。

・朝は食物繊維や発酵食品をとって腸を動かし、体に朝を伝えながは腸内環境を整えていくのに良い時間です。

 

・夜は脂肪の吸収が高まるため、低脂質・低糖質を目指しましょう

・リラックス効果を高めるGABA・テアニンが◎

・胃腸の負担を軽減できる消化に役立つ食材も◎

 

 

 

【食べ方・食事内容の工夫】

 

血糖値の急上昇を抑える食べ方を

 

寝る直前に、血糖値が急上昇する食べ物をたくさん食べて血糖値が高いまま入眠すると、夜中にかゆみが出やすくなります。

 

そして睡眠時に低血糖状態となり、寝汗・歯ぎしり・中途覚醒・悪夢などがでやすくなります。

 

 

 

夜ごはんのボリュームは抑える

 

ボリュームの多い夜ごはんは、体内時計を後退させ、夜型人間になりやすくなってしまいます。

 

 

鉄・ビタミンB群・タンパク質を意識

 

私たちはタンパク質を食べると胃酸が分解し、鉄やビタミンB群の力を借りて、脳の神経伝達物質であるセロトニンやメラトニンを作り、睡眠の質をあげたり、日中のストレスマネジメントに役立ちます。

 

タンパク質の目安は、体重kg?タンパク質量g

ですが、タンパク質の分解には胃酸が必要なので胃腸の調子次第でタンパク質量の調節が必要です。

一食あたり、片手の平の大きさ分の量がとれるよう工夫をしましょう。

 

 

【生活習慣の工夫】

 

 

お風呂に入るタイミング

 

就寝する90分前にお風呂に入り、深部体温をあげると睡眠に入りやすくなります。

熱いお湯は、体温をあげてかゆみが出やすくなるため、38〜40度のぬるま湯に10分ほど入浴するのがおすすめです。

就寝する90分前にぬるま湯入浴を済ませておくと、体温がゆっくりと下がってきて体もリラックスして入眠しやすくなります。

 

夜はブルーライトNG

 

タブレットやPCの液晶画面から発されるブルーライトは、脳の視交叉上核を刺激してしまい、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌が抑えて睡眠を妨げてしまいます。

就寝1時間前には液晶画面から離れ、部屋の電気を暗くして過ごしましょう。

 

 

 

以上です。

 

体内時計が乱れているときほど不調が起こりやすいとされていて、なるべく一定の生活リズムをつくることが必要です。

 

でも、頑張りすぎてしまったときは、寝つきをサポートするアロマ・漢方・マッサージなどを生活にプラスしても良いと思います♩

 

 

よい睡眠がとれるよう、一日を通じて体内時計を整える習慣が大切です♩

 

 

 

 

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